カバ（CAVA）とは？

オークラだより

高品質なスパークリングワインの特徴と相性の良い料理

ワインの引き出し

スパークリングワインの中でもシャンパーニュに引けを取らない品質と確かな味を持つカバ。レストランやワインショップなどでも見かけることが多い定番のスパークリングワインのひとつですが、カバとはどういうワインなのかご存知でしょうか。
高品質ながらお手頃価格で愉しむことができるカバは、ワイン好きの方が気負わず日常使いできるスパークリングワインです。カバの特徴や愉しみ方、合わせたい料理などをご紹介します。

ソムリエ：大出剛広

A.S.I. Sommelier Diploma（国際ソムリエ協会認定資格）を保有し、多数のソムリエコンクールに入賞経験を持つ。
特定の得意分野がないほど、ワインに関する幅広いジャンルに精通。

カバ（CAVA）の特徴と主な種類

カバ（CAVA）とは

カバとは、スペイン北東部の地中海沿岸にあるカタルーニャ州を中心に造られているスパークリングワインです。カタルーニャ語で「洞窟」や「酒蔵＝カーヴ」を意味するカバはスペインの原産地呼称制度の認定を受けており、高級スパークリングワインとして世界に名の知られたフランスのシャンパーニュと同じく、瓶内二次発酵を行うシャンパーニュ製法で造られています。
シャンパーニュと同じ造り方でありながら、上質な泡や華やかでしっかりとした味わいをシャンパーニュに比べて低価格で愉しむことができるため、多くの人に親しまれています。

カバのブドウ品種と味

カバのブドウ品種は主に、マカベオ、チャレッロ、パレリャーダの3種類が使われています。シャンパーニュは主にシャルドネ、ピノ・ノワール、ムーニエの3種類です。ロゼには黒ブドウのモナストレルやガルナッチャ、トレパット、そしてピノ・ノワールが使用されています。
カバはフレッシュで果実味豊かな味わいや、マカベオなどから生まれるバランスのとれた心地よい酸を特徴としており、製造過程において補糖はあまり行わない辛口のものが多く造られています。

カバの種類

カバは最低でも9ヵ月間熟成させることが義務付けられており、熟成期間によって区分されています。通常のカバは9ヵ月以上、レセルバは15ヵ月以上、グラン・レセルバは30ヵ月以上の熟成期間が定められており、レセルバとグラン・レセルバの表示はブリュット・ナチュレ(超辛口)、エクストラ・ブリュット(極辛口)、ブリュット(辛口)のカバにだけ認められています。カバのフレッシュでさわやかな味わいに、レセルバはブドウの果実味とコクが加わり、グラン・レセルバではさらに凝縮されたブドウの旨味と厚みのある飲みごたえが加わります。さらに2016年には、熟成期間が36ヵ月以上で樹齢10年以上の木から手摘みされたブドウを使用したワインにのみ与えられる、カバ・デ・パラヘ・カリフィカードという新たな格付けが誕生しました。